これまで法人市場では、“通話料の安さ”や“端末購入コストの安さ”が求める顧客が大半だったが、最近では“モバイルソリューション”に対する興味が高まってきたという。このモバイルソリューション市場に対して、ドコモの強みを生かしながら、コアビジネスの強化と新規ビジネスの開拓を目指すのが、ドコモの基本的な戦略だ。
コンシュマー市場が頭打ちならば、法人需要に力をいれるというのはごくごく普通の考え方なのだろうけど、先日参加させていただいたセミナーで、とある企業の情報システムの部長さんのお話がちょっとタイムリーだったのでエントリーしてみる。
その会社は電気機器メーカで外回りをする営業が数百人規模。当然営業マン全員に携帯電話とPCを支給しているそうだ。その部長さんは今後モバイルの活用にも力を入れていきたいとのことで、実験的に営業マンを3つのグループに分けてモバイルの活用を検討した。
1番目のグループは、会社のデスクにノートPCを据え置きにしてWindows Mobileの端末を持たせた。外部からの接続を許可しメールの送受信とイントラネットへのアクセスも可能にした。
2番目のグループは普通の携帯電話とシンクライアントPCおよびドコモのデータカードを持たせた。シンクライアントなので当然外部からのアクセスを可能にし、メールは携帯電話のブラウザからWebメールでの送受信を可能にした。
3番目のグループは会社のデスクにノートPCを据え置きにしてBlackBerryを持たせた。
数ヶ月に渡る検証の結果、社員からの評判が良く生産性も上がったのが2番だった。一番大きな理由は使い慣れているから。つまり普段使っている携帯電話とWindowsノートPCが社員にとって最高の組み合わせ。22歳の新入社員から60歳を過ぎたベテラン社員まで同じシステムを使いこなし、教育も最小限で済むのが2のパターン。
通信事業者もSIerもモバイルソリューションだ!スマートフォンだ!と騒ぐけれど実際の業務で使うのには時期尚早みたい。
なるほどなと感心してしまった。つまり奇をてらったり、長期間の教育が必要な端末を持たせるよりも、普段から使っている携帯電話やノートPCを持たせてしまった方が遥かにコストが安く済み生産性もあがる。いくら高機能のスマートフォンが出てこようが現場社員が使いこなさなければ意味がないし、使うこと自体がストレスに感じる人もいるってこと。
モバイルソリューション、モバイルソリューションと言うけれど、結局のところ電話は「もしもし、はいはい」でPCの代わりにはならないってことなんだねぇ。
やっぱり現場の意見を真剣に聞くことって大事なんだなと感じたのでした。
誤解して欲しくないのはこれは法人市場での話であって、コンシュマー市場は全く別ね。個人レベルで生産性なんて意識する必要はないし、楽しければそれだけでいいんだから。





