まず、SIP接続可能なIP電話サービスに加入すると03から始まる公衆電話番号とSIPアドレスがが付与されます。03の番号はSIPアドレスと紐付けられていてインターネット上にあるSIPサーバで相互に変換され03番号での発着信が可能になります。N95に設定するのは付与されたSIPアドレスになります。
SIPサーバはインターネット上にあるため、通話をするにはN95がインターネットに接続されている必要があります。自宅、会社等では無線LAN経由でインターネットに接続し、外出時にはSoftBankの3Gパケットを利用してインターネットに接続する訳です。
このサービスを利用すると自宅、会社、外出先のどこにいても1つの電話番号で発着信が可能になる、IP電話の安い通話料で通話が可能になるなどのメリットがあります。
特に国際電話の通話料金は携帯電話を利用した場合に比べ、最大で10分の1から2分の1程度、同一サービスに加入しているユーザ同士は通話が無料と非常に安くなります。海外にいる時でもインターネットにさえ繋がっていれば、現地から日本に発信する通話料金は日本国内の通話料金が適用されます。
日本国内では無線LANを搭載した携帯電話の機種が非常に少ないため、利用できるユーザが限られていたりパケット通信料金が高額になるためコストメリットが見出せない場合が多いと思います。現状では海外にたくさん発信するユーザが恩恵を受けられる程度ではないでしょうか。
SIP(Session Initiation Protocol) IT用語辞書
VoIPを応用したインターネット電話などで用いられる、通話制御プロトコルの一つ。1999年3月に発表された規格で、H.323など同様のプロトコルより後発のため、まだあまり普及は進んでいない。転送機能や発信者番号通知機能など、同様のプロトコルと比べて公衆電話網に近い機能を備え、接続にかかる時間も短くなっている。また、各端末に割り当てられるアドレス形式が電子メールアドレスの形式に近く、将来的には共通化も可能とされている。