2007年02月02日


インセンティブ制度を廃止すると端末価格は上昇するのか


総務省も色々検討しているようですが、本当に高くなるのか検証してみました。

■回線契約無しの白ロム購入は可能か
まずは近所のドコモショップでP903iを回線契約なし(白ロム)で端末を購入できるか聞いてみました。
基本的に回線契約無しの価格設定はしていないとのことでしたが、どうしてもというユーザには白ロムとしての販売も行っているとのこと。販売価格は69,000円。
ちなみに新規契約の価格は25,000円、FOMAからFOMAへの買い増しの価格は35,000円
いずれも(税、ACアダプタ、卓上ホルダ抜)

■端末が安価で購入できる理由
ドコモショップが1台あたり10,000円の利益を出していると予想します。
すると端末の仕入価格は59,000円/台ですので
新規の場合はインセンティブが44,000円/回線
買い増しの場合はインセンティブが34,000円/回線
ドコモから代理店(ドコモショップ)へ支払われていることになります。これが端末を安く購入できる理由になります。単純にインセンティブ制度を廃止すると端末価格は倍以上に跳ね上がります。

■通信料金を含めた支払額で試算してみる
インセンティブ制度を廃止すれば当然基本料金は値下げになります。
そこで新規で購入し1年間同じ端末を利用した時に発生する端末代金と通信料金の請求額の合計を現状のインセンティブ制度とインセンティブが廃止された場合で試算してみます。

日本の携帯電話のARPUは現在7,800円と言われていますのでこの数値を基に試算します。

【端末購入費用と年間請求額-現行】
請求額7,800円×12ヶ月=93,600円
本体代金25,000円+年間請求額93,600円=118,600円

【端末購入費用と年間請求額-インセンティブ廃止】
インセンティブが廃止された場合のARPUを現行の2分の1として試算すると
請求額3,900円×12ヶ月=46,800円
本体代金69,000円+年間請求額46,800円=115,800円

さらに2年間同じ端末を使った場合の支払額は
インセンティブ制度ありの場合 212,200円/2年間
インセンティブ制度なしの場合 162,600円/2年間

その差5万円ですので現行のインセンティブ制度は、端末を長く使うユーザが不利になる制度ということがわかります。
大げさに言えば機種変更に支払われるインセンティブを他人が負担しているという事です。
ワンセグやお財布ケータイもいいのですが、それらの機能を全く利用していないユーザにまで負担を掛けているということになります。

結論:インセンティブ制度を廃止すると端末価格は上昇するが、ユーザが携帯電話に使うトータルの金額は減少する。

総務省が立ち上げている『モバイルビジネス研究会』には諸外国の制度やSIMロックの是非等も含めユーザが不利にならないような制度改革を望みます。

ARPU 【月間電気通信事業収入】

読み方 : エーアールピーユー
フルスペル :Average Revenue Per User

通信事業における、加入者一人あたりの月間売上高。携帯電話事業者の収益性の比較などによく用いられる指標である。

ARPUがよく話題になるのは携帯電話業界で、現在の日本の携帯電話事業におけるARPUは各社ともに8000円前後。内訳は音声通話料とメールなどのデータ通信料に大別されるが、音声通話による収入は頭打ちの傾向が強まっており、各社ともデータ通信を応用した新サービスによるARPU増大に力を入れている。

ARPUは収入の多寡をあらわす指標なので、それがそのまま収益の大きさを意味するわけではない。このため、最近では、携帯電話事業者の収益性の評価には、ARPUよりも、販売コストや配信コストなどまで考慮に入れた「AMPU」(Average Margin Per User:加入者一人あたりの月間粗利益)を使うべきだという意見もある。



2007年02月02日19:33 | Comment(0) | TrackBack(1)

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ケータイのインセンティブ制度について
Excerpt: No mobile no lifeさんのところでインセンティブ制度について具体的な数字を挙げてわかりやすく説明されています。「インセンティブ制度を廃止すると携帯端末は上昇するのか」(以下引用)日本の携...
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