2010年09月20日


iPhoneとサイクルコンピュータ、ウェアラブルなお話


さてさて、また久しぶりのエントリー。月イチブログになっちゃってるか。
ここ最近は携帯電話やガジェットを追いかけたりする必要がなくなった気がしてる。iPhoneのおかげでやりたかったこと全部できるようになった。たまに「こんなことできないかな?」なんて考えたりもするけれどちょっとAppStoreで検索するだけで目的とするアプリがゴロゴロ出てくる。だからわざわざアプリのレビューをエントリーしてもなーって感じで。
モバイルコンピューティングの終焉といったら大げさだけど、ハードを追いかけてワクワクしたり携帯電話を買い漁ったりする時代は終わっちゃったよね。

じゃあ次は何で遊ぶの?ってことになるのだけど、個人的に面白そうだなと思っているのが、携帯電話とかPCでの家電連携やウェアラブルコンピューティングだったりする。
家電連携については、別のエントリーで触れるとして、今回はウェアラブルなヤツに注目。

ウェアラブルコンピュータについてインターネット上で検索しても日本語のサイトで詳しく言及しているページは殆ど見つけられない。

一応これが概念なのかな。
ウェアラブルコンピュータ 【wearable computer】

服やカバン、腕時計のように身につけて(wear)利用するコンピュータ。マサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボで最初に提唱された概念で、ヘッドマウントディスプレイを表示装置にしたポケットサイズの超小型パソコンや、センサーと無線通信機能を組み込んで遠隔地から健康状態を把握できる服など、様々な技術が研究されている。ヘッドマウントディスプレイ付きの小型パソコンや、デジタルカメラを組み込んだ腕時計、携帯情報端末(PDA)の機能を持った腕時計などはすでに製品化されている。


うーん、ちょっと敷居が高いというか、個人ユーザがどうこうできるって問題でもなさそう。さすがにこんなになって街を歩くわけにもいかないし、こんなのは怖すぎるだろう。
もうちょっと現実的なところ、かつ楽しそうな遊びを見つけたい。

まあ一般的に普及していて歴史が古いのは万歩計やハートレートモニターとか。入り口としてはわかりやすいし非常に実用的だ。

ちょうど今はダイエット中だし(と言っても一生ダイエットは続くのだろうけど)自転車乗りにもハマってるしってことで、ハートレートモニターから試してみることにする。
ハートレートモニターはその名の通り心拍数を計測するもの。心拍数って有酸素運動では非常に重要な指標になるらしい。詳しいことは勉強中なので上手く説明できないけど、とにかく心拍数を把握して有酸素運動を行えば効率的にダイエットが出来るっていうのが一般的な考え方。

調べてみるとハートレートモニターはいくつか種類がある。胸にバンドで取付けるもの、腕時計型のものなど。少し迷ったけどなんとなく正確に計測してくれそう、かつウェアラブルっぽいということで、初めにadidasのmicoachというハートレートモニターを試してみた。  

こんな感じで胸にセンサーを取付ける、というより身体に巻き付ける。

micorch.JPG


基本はランニング用なので走っている時の心拍を知るには、イヤホン型のペーサを耳に装着する。

micorch002.JPG


わりとオシャレ。

micorch003.JPG


センサーとペーサはワイヤレスでリンクしていて、必要時にペーサのスイッチを押すと心拍数が音声で流れる仕組みだ。

おー、ちょっとウェアラブルっぽくなってきたかな。

ワイヤレスでのプロトコル、「ANT+」というものを利用している。あまりよく知らなかったけどフィットネス機器の業界では割と一般的なものらしい。ここでANT+の詳しい説明を見ることができる(英語)

ものすごく乱暴に言うとBluetoothをより消電力化して、使いやすくしたって感じか。ネットワークアドレスなんかも自動で割り振ってくれる。共通規格なのでセンサーはadidasで、モニターは他のメーカでっていう使い方もできる。この規格、割と重要なので覚えておいて損はないと思う。

実際に自転車に乗って使ってみると、結構イヤホンが邪魔。まあこれはジョギングを目的としたものなので仕方ない。自転車で使うには耳で聞くより目で見た方がいいのよね。

ちなみにPolar Wearlink+ Transmitterというハートレートモニターもあるけど、こっちはBluetoothでiPodやNokiaの携帯電話とリンクさせることができる。ただ今回はケイデンスセンサーともリンクさせたいので、これはまた機会があれば実験してみたい。

じゃあってことで、サイクルコンピュータを探す。これはさすがに種類が豊富だ。Amazonで検索するだけで山ほど出てくる。でも意外に価格がお高い。心拍数やケイデンス、距離、速度などを計測できるものだと4万円台から6万円くらいまで。うへー、高い!これじゃiPhone 4買えちゃうし!

だったら目の前のiPhoneがサイクルコンピュータにもなればいいのに。って思うでしょ?普通は。さっそくAppStoreで「自転車」とか「bike」とかで検索してみるとサイクルコンピュータっぽいのがいくつか出てくる。
いずれも仕組みは似たようなものでGPSを使って速度と距離を計測し、走った場所をトレースしてGoogle Mapなどに表示してくれる。au SSとかNokia Sports Trackerも同じ仕組みだ。サイクルコンピュータを買うよりコストも低いので導入しやすいのだけど、データがリアルタイムで取得できない上に、ケイデンスや心拍数も計測できない。

これで十分って人も多いだろうけど、個人的に一番重要だと思っているのはケイデンスと心拍数。この2つのデータを利用するには両方のセンサーをiPhoneと接続しなければいけないのだ。本当はケイデンスセンサーとハートレートセンサーがワイヤレスでiPhoneに接続できればいいのだけど、当然iPhoneはANT+のプロトコルはサポートされてない。こんな情報もあるし将来はどうなるかわからないけど、いつ出てくるかわからないものを待っていられないし今出来ることをやってみたいというのが人情じゃない?

さらに検索してみると、どうやらANT+に対応したiPhone用アダプタが何社からか発売される模様。残念なことに日本語で発売が予定されているものはなく、アメリカから個人輸入するしかないっぽい。

ちょっと迷ったけど選択したのはwahoo fitnessのFisica Fitness Sensor Keyというもの。
8月末に発売になったばかりなので、レビューなんかもほとんどなかったのだけど、価格もリーズナブルだし失敗してもいいかなって。円高だしね!

で、待つこと2週間で届いたのがこれ。白いのがセンサーキー、下はパッケージ。

iphonefesica.jpg


今回はSensor Keyと一緒に心拍計と、ケイデンス、スピードセンサーも同時購入。既にANT+に対応したセンサーを持っている人ならばそれをそのまま使えるはず。wahoo fitnessで検証しているセンサーは以下の通り。有名メーカはほとんどサポートされている。

Compatibility.png


とりあえず取り付けてみた。

wahoo0005.jpg


普通のケイデンスセンサーと同じ。作業は10分くらいで完了。実際に検証するにはiPhoneにセンサーキーを挿した後、Fisica Sensor Utilityを利用する。これは無料アプリ。Bluetoothみたいにペアリングをする必要はない。数秒で各センサーを認識してくれる。

whaoo006.jpg


iPhoneの画面にリアルタイムで心拍数とかケイデンスが表示されちゃう、ちょっと感動する。

次にサイクルコンピュータ用のアプリ。このページでANT+センサーキーに対応したアプリケーションが掲載されているので、好みのものをインストールする。さすがAppStoreだ。ここでも迷うほどたくさんのアプリケーションを選ぶことができる。

まずは手始めにiMobileIntervalsというアプリを入れてみる。

センサーキーを取り付けて走りだすと、見事に高級サイクルコンピュータと同じ内容を取得できた。

mzl.tsjddqek.320x480-75.jpg


これは素晴らしい。iPhoneらしくインターネット経由で走行データのアップロードや供給なんかもできちゃう。MacやPCとケーブルを繋げて同期なんて必要はなくなった。カンペキ。

ただ、iPhoneのバッテリーは5時間くらいしか持たないので、数時間の散歩とかトレーニングには十分だけど一日中走るロングライドには向いていないと思う。センサーを付けているとeneloopで充電も出来ないし。

さらにさらに、これタニタの体重計なんかとも繋がる。こっちも日本未発売だけど。その他血圧計や体温計なんかも対応しちゃうそうで。既にアメリカのジムやフィットネスクラブにはANT+に対応したマシンがあるんだとか。たくさんのガジェットがリンクするだけで、ワクワクしてくる。

全ての身体の変化をいつも手元にあるiPhoneで取得し、定期的にネットワーク上に保存しておくってことも可能になる日もすぐそこ。普段の身体の状態を知っておくだけじゃなく、万が一病気をした時に過去のデータがあると役立つこともあるんじゃないかな。ウェアラブルコンピュータ、まだまだ始まったばかりだけど奥が深くて面白そうだ。

あれ?やっぱり今回も結局iPhoneサイコー!ってエントリーになっちゃってる…




2010年09月20日20:23 | Comment(5) | TrackBack(0)

この記事へのコメント


初めまして

同じようなタイミングで、同じようなことを考えている人がいたんだと思い、思わずコメント書いています。

僕もアメリカから、Digifit connectというANT+の受信機を通販して今朝届きました。これから、試す段階ですが、Fisica Fitness Sensor Keyの方がコンパクトそうですね。対応ソフトも多そうですし・・・。

来年からロードに挑戦しようと計画しているのですが、ロードを買う前から、いろいろ購入しちゃってます・・・

Posted by KEN at 2010年09月21日 16:49

はじめまして。

本当はセンサーキーなんてを付けずにハートレートモニタが直接インターネットに繋がれば良いんですけどね。

まだまだ次期が早いんでしょうねー。


Posted by No Mobile,No Life. at 2010年09月23日 00:10

はじめまして。

Fisica よさそうですね。
しょうもない質問して申し訳ありませんが、、、
どうやって入手されました?
輸入代行サービスなどでしょうか・・・。

こちらのブログを見て私も欲しくなったんですが、なかなか入手方法がわからず。

もしよければ教えてください〜

Posted by hiro at 2010年12月19日 20:48

こんばんは。
僕は直接FisicaのWebサイトから購入しました。
特にトラブルもなく届きました。
Amazonで買い物するのと変わらないと思います。

Posted by No Mobile,No Life. at 2010年12月19日 23:45

はじめまして。
これからiphone購入予定です。
センサーキーの他に

心拍計、ケイデンス、スピードセンサーはどの商品を購入されましたか>
教えていただきたく・・。
よろしくお願いします。

Posted by elen at 2011年02月08日 18:34
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